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犬が食べてはいけないもの
人間の食べ物の中でも犬にとっては与えると危険なものがあります。
ご存知の方も多いと思いますが、主なものをまとめてみました。

◆中毒性のあるもの◆
●ネギ類(たまねぎ、長ねぎ、ニラ、ニンンク、ショウガなど)
中毒成分: アリルプロピルジスルフィド
作  用: 過剰に摂取すると血液中の赤血球(=酸素を運ぶ役割をしている)を破壊する。
加熱しても作用が変わらないので、玉ねぎを煮込んだスープやハンバーグでも大量摂取すると中毒になる可能性あり。
中毒症状: 血尿になったり、溶血性貧血(下痢、嘔吐、黄疸、発熱などや歯茎が白くなったりする)をもたらす。
中 毒 量: 体重1kgあたり15〜20g程度(もちろん、個体差もあり)

体重10キロのワンコなら150〜200gですから、玉ねぎ半分から1個分ぐらいですね。ですから「台所に落ちていた玉ねぎのかけらを食べてしまった!!」ぐらいでは慌てなくても大丈夫、ということです。
ただし、少量でも中毒症状が出ている場合や、大量に食べてしまった場合は吐かせるなどの応急処置をしてすぐに獣医さんに診てもらいましょう。一見元気そうに見えても歯茎の色が白っぽいと貧血を起こしている可能性もありますので、そんなときも獣医さんに診てもらいましょう。

※ ニンニクやショウガは大量摂取すると危険ですが、少量なら与えても大丈夫です。(文太も時々与えています。)ニンニクは免疫力強化や体調を整える作用もあり、夏場は虫除けの効果も期待できます。ショウガは消炎作用や解熱作用、抗酸化作用などいろんな効能があります。皮膚病の時は炎症を抑えるためにショウガをすりおろしたものを少量与えていましたし、抜歯後も鎮痛効果を期待して積極的にごはんに入れていました。

●チョコレート類(ココアなども)
中毒成分: テオブロミン、カフェイン
作  用: 大量に摂取すると心臓血管や中枢神経を刺激する。
中毒症状: 嘔吐、下痢、動悸、痙攣、震え、興奮、てんかん発作、ショック状態など
(ひどい場合は死に至ることもあり)
中 毒 量: 体重1kgあたりテオブロミン90〜200mgぐらい (諸説あり。また、当然個体差もあり。)

テオブロミン 90mgと言われてもよくわからないので、調べてみました。
米国動物毒性コントロールセンター(ASPCA)のサイト中にあったこの記事(ダナ B.ファーブマン執筆 )によると、チョコレートに含まれるテオブロミンの量は下記の通りです。数字はそれぞれ板チョコ一枚60グラム弱(約2オンス)として計算しました。
ただし、含まれるテオブロミンの量はチョコレートに使用されているカカオ豆の種類や量によっても大幅に変わるので、あくまでも参考程度に考えてください。
 *ホワイトチョコレート(板チョコ1枚): 04.〜0.8mg
 *ミルクチョコレート(板チョコ1枚) : 88mg〜112mg
 *セミスイートチョコ(板チョコ1枚) : 476mg
 *ベーキングチョコ(板チョコ1枚): 786mg
 *ココアパウダー 10g(大匙1杯強): 45mg〜256mg

つまり、どれだけ食べたら中毒になるのかというと、体重10kgの犬の中毒量が少なく見積もって900mgとすると、セミスイートの板チョコ2枚食べたら危ないという感じでしょうか。チワワのような超小型犬は少量でも注意が必要ですが、フレンチブルドッグぐらいの大きさの犬なら、万が一誤って食べてしまったとしても「ちょっと舐めた!」とか「一口食べた!」という程度ならさほど心配することもないということです。(ただし、上にも書きましたが、テオブロミンの量は各チョコレートによっても違うし中毒になる量は個体差もあるので、玉ねぎ中毒と同じく少量でも中毒症状が出ている場合や、大量に食べてしまった場合は吐かせるなどの処置をしてすぐに獣医さんに見てもらいましょう。)

と言っても、もちろん「少しなら与えても大丈夫」という意味ではありません。同記事によると、人間と違って犬の場合はテオブロミンを摂取すると体外に排除されにくく体内に長く蓄積するため(17.5時間経ってやっと半減)、少量を食べてしまっただけならさほど問題なくても毎日少しずつでも食べるとどんどん体内に蓄積され、やはり中毒になる可能性はあるそうです。

体に悪いことには代わりないし、テオブロミン以外にも人間のおかしには着色料や香料など体に悪いものがたくさん入っているし、チョコレートは糖分も多いのであげるべきではありません。

●ジャガイモの芽
中毒成分: ソラニン
作  用: 溶血作用
中毒症状: 頭痛、嘔吐、胃炎など。
芽の部分はしっかり取り除いてあげましょう。ジャガイモの芽を間違って食べるということはそうそうないと思いますが、台所に置きっぱなしにしたじゃがいもを食べてしまった!なんてことのないように注意しましょう。

●観葉植物
観葉植物は動物から自分の身を守るために、一般的に毒性のあるものが多いそうです。好んで食べるワンコは少ないようですが、留守番中のイタズラなどで食べちゃったりしないように気をつけましょう。

ちなみに、外に生えている雑草を食べる犬もいると思います。これは、胃の調子が悪くてイネ科のとがった植物を食べて食道や胃を刺激し、吐きやすくするために食べることが多いです。
本来、犬は食べられるものと食べられないものは区別できているはずですが、最近では中毒性のある雑草でも食べてしまうことがあるようですし、除草剤が撒いてあったりなんらかの感染症をもった犬のオシッコが草にかかっていることも考えられるので、食べさせない方が無難です。


◆消化器官を傷つけるもの・内臓に負担がかかるもの◆
●骨類(鶏、牛、豚などの骨、魚の硬い骨など)
加熱した骨や魚の硬い骨などはのどにひっかかったり消火器官を傷つけたり突き刺さったりする危険性があります。個人的には、玉ねぎやチョコレートは少々のことなら大丈夫だと思いますが、硬い骨を飲み込んでしまった場合は即病院に行った方がいいと思います。(とがったおもちゃのかけらなどもそうですが。)

鶏の生の骨なら表面が軟らかいので大丈夫だそうなのですが、なんとなく怖いので文太にはあげたことはありません。(カルシウムは別の食材で補っているので・・・)魚の骨は圧力鍋で柔らかく煮たものは大丈夫です。(これは文太も時々食べています。)

また、硬い骨を噛んでいると歯が折れる危険性があります!(経験犬より。)歯磨き効果を謳った骨なども多く市販されていますが、歯のことを考えるとやらないほうがいいと思います!!

●塩分の多い食品(ハム、ベーコンなどの加工食品、ポテトチップスなどのスナック菓子、味噌汁、ラーメンなど人間の食べ物)
人間は汗をかくので食べ物で塩分を補う必要がありますが、犬の汗腺は指の間や肉球にしかないので過剰に塩分(ナトリウム)を摂取すると心臓や腎臓に負担がかかる可能性があります。(ただし、全く必要ないかというとそうではなく、ある程度のナトリウムは犬にとっても体を維持するための必要な栄養素です。)

手作り食を与えている場合は、野菜などの食材に含まれている程度のナトリウムで十分だし、たとえ食材中のナトリウム含有量が多くても水分をしっかりとってオシッコとして排泄できていれば心配する必要はありません。ただ、野菜やわかめ、昆布などに含まれるカリウムはナトリウムを排泄する作用がありますので、カリウムを含む食材を一緒に食べることも大切です。

●香辛料、調味料
胃腸を刺激し、下痢などの症状を起こす原因になります。饅頭やケーキ、クッキーやアイスクリームなどの人間用のデザートやおかしも糖分や脂質が多く、ビタミンやミネラルの吸収を阻害し、糖尿病や肥満になりやすいので食べさせるべきではありません。


◆要注意なもの◆
●消化の悪い食べ物(イカ、タコ、エビ、カニ、一部の生魚など)
要注意成分: チアミナーゼ − 生の魚介類(イカやます、こい、にしん、さけなどの一部の魚)に含まれる(特に内臓)
作用: ビタミンB1を破壊する(ビタミンB1は糖質を分解してエネルギー源にする役割をしています)
症状: ビタミンB1欠乏症になり、糖質の代謝がうまくいかなくなって乳酸などの疲労物質がたまります。そのため、元気がなくなったり食欲不振や嘔吐、神経症を引き起こす可能性があります。
※チアミナーゼは熱に弱いので、加熱すれば大丈夫です。

また、上記の食べ物は消化が悪いため胃腸に負担がかかって下痢の原因となるため、与えないほうが無難です。

●生卵の卵白
要注意成分: アビジン
作   用: ビタミンの一種である「ビオチン」と結合してビオチンの吸収を妨げます。(ビオチンはタンパク質、糖質、脂質の代謝を促す働きをしており、特に皮膚や被毛の健康の維持には欠かせない成分です。)
症   状: ビオチン欠乏症になって皮膚炎や結膜炎を発症し、疲労の原因となる恐れがあります。
注 意 量:  長期間にわたって毎日白身だけを大量に食べさせたりしない限りは大丈夫なようです。
※ 卵黄にはビオチンが豊富に含まれているので、生でも卵黄と一緒に卵全体を食べると問題ないそうです。また、加熱すると破壊されるので、白身だけでもゆでたり焼いたりした場合は問題ありません。

●乳製品
牛乳などの乳製品に含まれる乳糖をうまく消化できない犬がいます。(人間にもいると思いますが・・・)そういうワンコは牛乳を飲んだりすると下痢や嘔吐をすることがありますので、与えてはいけません。また、冷たい牛乳も下痢の原因になるので与えるなら室温に戻してからにしましょう。


◆その他◆
人間の薬、タバコ、除草剤、殺虫剤、おもちゃのかけらなど食べ物ではないもの。
食物アレルギーがある場合は、アレルゲンの食材はもちろん食べてはいけません。


*参考文献*
●「愛犬のための手作り健康食」(洋泉社) 須崎恭彦著
●「愛犬のための健康レシピ」(ゴマブックス梶j
  著者/楠鏡子 協力/澤邦彦(澤動物病院院長)
●「愛犬のごはん」(ブティック社) 北川動物病院 奈良なぎさ著
●米国獣医学協会(AVMA)ウェブサイト
●米国動物毒性コントロールセンター(ASPCA)ウエブサイト
(フレンチブルドッグ文太部長のロハスな毎日 2007年1月20日の記事より加筆修正)