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ホリスティックケアについて
「ホリスティックケア」と言う言葉を最近よく耳にするようになってきました。もともと薬嫌い医者嫌いの私は前々から興味津々なので、最近少しずつ勉強をしています。今日はホリスティックケアのごくごく基本的なことをまとめてみました。


「ホリスティック」ってどういう意味?
英語では [ holistic ] または [ wholistic ] と書きますが、一部( [ piece/part ] ケーキで言うと、ケーキ屋さんで食べる何等分かしてあるうちの1ピースのことですね)ではなく、全体( [ whole ] 同じくケーキで言うと1ホール、つまり丸のまま丸ごとってことですね)を考えるということで、英英辞典にはこう書いてあります。

holistic  (ホリスティック)
1 considering a person or thing as a whole, rather than as separate parts:
(人やものを部分的にではなく、全体的に捉えること)

2 holistic medicine/treatment/healing etc (ホリスティック医学、処置、治療等)
medical treatment based on the belief that the whole person must be treated, not just the part of their body that has a disease [? alternative medicine]
(病気のある患部だけの治療ではなく、その人(の肉体、精神ともに)全体的に治療されるべきだという信念のもとに行われる医学的治療。代替医療)
(※青字部分は「the Longman Dictionary of Contemporary English Advanced Learner's Dictionary」より。 括弧内はおかあはん訳)


「全体的に」ってどういうこと?
西洋医学は治療(今ある病気の症状をなくすこと)に焦点をおきますが、ホリスティック医学は「なぜこういう状態になったのか」という大元の原因を追究し、その原因を取り除き、病気の部分だけでなく体全体、とりまく環境全体を改善していこうとするものです。

たとえば、皮膚トラブルが起こったとしましょう。その場合、西洋医学では患部の皮膚の検査をし、細菌や真菌、寄生虫などがいないか調べ、悪さをしている細菌や寄生虫が見つかればそれを退治するために抗生物質や薬を処方する、というのが一般的だと思います。ここまでは『一部 (part) 』ですね。

ホリスティック医学はその皮膚トラブルが起こっている患部だけに着目するのではなく、そもそもなぜその細菌がはびこってしまったのか、自力で撃退できないほど体のバランスが崩れてしまったのはどうしてなのか、という物理的及び精神的レベルでの大元の原因(全体 [whole] )を考え、全体的なバランスを整えることによって健康をめざす、というものです。

細菌がはびこるというのは大体免疫力が下がっている証拠ですから、もしかしたら昼間寝ているようでも外の工事の音が気になってあまり眠れていなかった、とか、栄養たっぷりの食餌を摂っているにも関わらずお腹の調子が悪くて栄養の吸収が悪く栄養不良になっていた、とか、留守番が多くて飼い主にあまりかまってもらえずストレスがたまって自律神経のバランスが崩れていた、とか、もっと間接的なことで、たとえば最近買った家具にホルムアルデヒドなどの化学物質が含まれている、とか飼い主が彼氏にふられて凹んでいる、とか、いろんなことが考えられるわけです。その大元の原因を特定し、それを取り除くことが「全体的(holistic)」というところでしょうか。

ホリスティック医学でいうところの「健康」は、ただ単に「体に悪いところがない」という状態なのではなく、体、心、精神、そしてその人を取り巻く環境や生命力、気などを考えてそれらのすべてが健全であり調和が取れている状態を呼びます。


代替医療
「健康」な状態であるために実にさまざまな方法がとられます。
 ●ハーブ 
 ●ホメオパシー
 ●バッチフラワーレメディ
 ●アロマセラピー
 ●鍼・灸
 ●漢方
 ●カイロプラクティック
 ●食事療法、サプリメント  などなど

先日のホリスティックケアのセミナーでドクター・バーバラが開口一番声を大にしておっしゃっていたのが
「私はアロマセラピーをやっています。ホリスティックケアです。」
「私は鍼をやっています。ホリスティックケアです。」
「私はホメオパシーをやっています。ホリスティックケアです。」
というものでは決してない、ということです。これらは単なるホリスティックケアのための「手段」であって、何かひとつでもやっていれば「ホリスティックケアです」というものではないのです。

ちょっと余談でアロマセラピーに関してですが、生物学、生理学、解剖学的知識および精油や化学的知識に精通していない素人が見よう見真似で精油(エッセンシャルオイル)を使うアロマセラピーを動物に施すことは、危険な行為だと個人的には思っています。特に猫には致命傷になる場合もあります。私もアロマが大好きで文太が来る前までは部屋でアロマオイルを炊いたりなどよくやっていたのですが、今は自分のお風呂ぐらい(文太にニオイが届かないであろう範囲)にしか使っていません。

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西洋医学を否定するものではない
ホリスティックケアは基本的には自然療法が主となりますが、決して西洋医学を否定するものではありません。もちろん西洋医学で治る病気もたくさんあります。しかし、西洋医学も完璧なものではないので、西洋医学では足りないものを補っていき、最良の治療を目指す、というのがホリスティック医学であり、「補完治療」とも呼ばれます。

たとえば、これは私の個人的な意見ですが、皮膚の治療に使われるステロイドは自分にも文太にもよほどのことがなければ使いたくないものです。もし文太に皮膚トラブルが起こって動物病院に行ったとして、詳しく原因を探ることもなくすぐ「じゃ、塗り薬を出しておきます。」と簡単にステロイドを渡されるような獣医さんなら二度とお世話にはならないでしょう。なぜなら、ステロイドは症状を抑えるだけのものであって、根本的に治療するものではないからです。

でも、もしも皮膚の痒みがひどく、それ自体がストレスになって痒くて痒くて眠れなくて充分な睡眠もとれず体力も免疫力も落ちている、という状態であれば、とりあえずゆっくり眠らせてあげて免疫力をつけて体を「病気と戦える体勢」に整えるために一時的にステロイドで症状を抑えて「痒み」というストレスから開放してあげる、というのならばありだと思っています。

ちなみに、犬にとってステロイドは人間に使用するよりも副作用も少なく、安全に使えるとおっしゃる獣医さんは多いように思います。(たとえそうだとしてもやっぱり「最後の手段」にしておきたいですが。)


症状に対する「マニュアル」はない
もうひとつ、ホリスティックケアには「この症状にはこのレメディを」というような明確な指針はないのだそうです。なぜなら、症状に焦点をあてるのは西洋医学的であり、たとえ全く同じ症状であっても先ほどの例のように根本的な原因が違えば全く違う治療方法になってくるからです。

それゆえ、ホリスティックケアで「治療」を行うということは、幅広く、そして深い専門的な知識と経験が必要になります。素人がちょっと勉強したらできるようになるというものでは決してありません。(というより、そもそも「治療行為」に関しては獣医以外のものが行うことは犯罪(獣医師法違反)なので、一般人にはできないのですが。)

ただ、治療はできなくても私のような一般的な飼い主にでもできることはいろいろあるし(手作り食もそのうちのひとつです)、日々ほんの少しでも気をつけることでより健康になれて、ひいては長寿につながるヒントはたくさんあると思っています。

ホリスティックケアはとても奥が深くて、私も勉強始めたばかりなのでまだまだ知らないことだらけですので、これから少しずつ勉強していきたいと思っています。


参考資料
●「ペットの自然療法辞典」 
ガイアブックス バーバラ・フジェール獣医師著
●日本ホリスティック獣医師協会
●NPO法人日本ホリスティック協会
●American Holistic Veterinary Association
●American Holistic Medical Association
●British Holistic Medical Association
●British Associaion of Homeopathic Veterinary Surgeons

(関連記事: 「ホリスティック」 という考え方
(フレンチブルドッグ文太部長のロハスな毎日 2009年1月10日の記事より加筆修正)