ドッグフェイム 文太との生活も、始めから順風満帆だったわけではありません。
犬一年生と飼い主一年生の、苦労と闘いの波乱万丈な日々の話。
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文太が家族となった日
今まで犬を飼うことについて、さんざんえらそうに能書きをたれてきましたが、実は文太を飼うことを決めたのはほとんど衝動的でした。もちろん犬を飼うつもりではいましたが、もう少し環境が整ってから仔犬を迎えるつもりでいました。

でも、予定より早く「運命の子」に出会ってしまったがために、何かとしなくてもいい苦労をするはめになってしまったのです。ま、それは自業自得ですし、そんな犠牲を払ってまでも文太と出会えたことは価値のあることだったと思うのでいいのですが・・・。 

「文太との出会い」で書いたように、文太を迎えたとき実はまだ会社を辞める前でした。9月末日で退社することになっていたので、まだ約1ヶ月弱あったわけです。それでも楽天的な私は「なんとかなるやろ♪」と考えていました。そして、そう思う根拠は一応ありました。

一つ目は、以前仔犬から犬と暮らした経験です。当時私は中学生で母が主に面倒を見ていましたが、文太のときほど仔犬育てに苦労した覚えはなかったのです。毎日学校から帰って来て仔犬と一緒に遊ぶのが楽しかったという記憶しかありませんでした。また、母からそんなに大変だったという話も聞いたことがなかったので、まぁ大丈夫だろうと思っていたのです。二つ目は、世の中共働きの夫婦や一人暮らしの方でもペットを飼ってらっしゃる家庭はごまんとあるわけで、皆さんうまくやっておられるようなので、1ヶ月ぐらいなんとかなるやろ、と。

初めのうちはちょっとかわいそうかもしれんけど、保育所でもおりこうでよく寝てたって言ってたし、お昼に様子を見に会社から戻って、ごはんあげてちょっと遊んであげれば大丈夫やろ、と。毎日お昼に帰るのはちょっと大変かもしれんけど、それぐらいはやってあげやな。そうすればなんとかなるやろ。ハクナ・マタタ♪ハクーナ・マタータ♪♪ヾ(*´∀`*)ノ と呑気に構えていました。

実際、なんともならなかったわけですが。

2004年9月4日、待ちに待った日。文太が家族になる日です。やっとこの日が来た!準備は万端、車でお店まで迎えに行きました。お世話になったお店の人と、保育所のトレーナーさんに最後の挨拶をしてとうとう我が家へ!文太は車中、お店でいただいたメッセージ付きの段ボウル製キャリーケースの中でごそごそしていました。「ボク、どこに連れて行かれるの?」と不安そうに時々中から見上げています。「大丈夫。これからずっと一緒やからね。これからいっぱいいっぱい、楽しいことしような。」

この時の私は本当に幸せそのものでした。嬉しくて嬉しくてしょうがありませんでした。これから文太との楽しい毎日が待っているかと思うとわくわくして興奮していました。

そう。このときの私はまだ知らなかったのです。
文太との楽しい時間以上に、今後始まる仔犬育ての悪夢の日々が待っていようとは・・・。


家に帰ってからいきなり自分の考えの甘さを思い知らされました。最高に幸せな気分で家に帰ってきたのですが、仔犬のしつけは家族となったその日から始まります。なまじしつけの本を何冊も読んでいたために、その日から私はしつけマニュアル思考に凝り固まった教育ママになっていました。

マニュアルその@ 仔犬を迎えた日はかまいすぎず、ゆっくり休ませて落ち着かせましょう。
ちょっとだけ部屋で遊ばせて幸せ気分を満喫したあと、用意していた文太スペース(サークルにベッドとトイレを置いたもの)に「これからここが文ちゃんのおうちよ〜。今日はゆっくり寝て、起きたらまた遊ぼね♪」と言って閉じ込めました。
現実その@ 突然見知らぬ人間に見知らぬところに拉致され、一人ぼっちにされてゆっくり寝るわけがありませんっ。 すぐにキュンキュン鳴き始めました。

マニュアルそのA 鳴いても無視すること。もしくは天罰法で。
そうそう。鳴いてもここで構ったらあかん。「構ってほしかったら鳴けばいいんや」と学習しよる。かわいそうやけど、無視、無視、無視・・・・
現実そのA キュイン、キュイ〜ン・・・・キャン、キャン・・・・ギャン、ギャン!・・ギャオ〜ン!ギャオォ〜〜〜ン!!・・・・しまいには遠吠えです。
夢にまで見た仔犬。私の小さい宝物。その子がこんな悲しそうな声で鳴いてるのを無視できる人がいたらお目にかかりたいです。

マニュアルそのB おもちゃを与えるなど犬が寂しがらないような工夫をしてみましょう。

おもちゃ、おもちゃと。はいは〜〜い。さっき遊んでたおもちゃですよ〜〜!ほら、文ちゃん、さっき楽しそうに遊んでたやろ?このおもちゃ、気に入ったやろ?はい。あげる!この子と一緒にねんねしよっか〜?
現実そのB おもちゃをハウスに入れてもまるで無視。
おもちゃが欲しいわけではないのです。一緒に遊んでほしいのです。さっきあんなに楽しそうに振り回していたおもちゃがそばにあっても、まだ悲しそうに不安そうにサークルの中から私の顔をじっと見つめています。

マニュアルそのC 部屋を暗くして時計をそばに置いたり、ラジオやテレビをつけっぱなしにして安心させましょう。
時計、時計、と。テレビの音もちょっと大きくして、と。サークル全体にカバーをかぶせて中を暗くしてみるか。
現実そのC 全く効果なし。そんなことで騙されやしません!!
はっ、話が違うやないの!!しつけの本通りにうまいこといかへんやないの!!

とにかくサークルに慣れてもらうために、サークルに入れたまま私がその横でやさしく声をかけながら一緒に添い寝してみました。すると、ようやく安心したのか寝始めました。でも、すやすやと寝ているところを見計らってそーっとそばを離れて部屋を出るとすぐに気付いてまたキャンキャン鳴きます。しばらく無視してたらまただんだん鳴き声がひどくなってギャオ〜ン、ギャオ〜ン・・・で、またそばで添い寝、の繰り返し・・・。うちに来た日はそんな感じで、次の日の日曜日も同じような状態でした。

「こんなはずじゃなかったのに・・・! 犬を飼うってこんなに大変なことなん!?」 おりこうだった先住犬、しし丸との生活に慣れていた私にとって、その気持ちはおそらく初めて犬を飼う人以上に強かったと思います。何しろ「犬を飼うというのはどういうことか」というのをわかっているつもりでしたから。

「どうしよう・・・。こんな状態で何時間も留守番なんか絶対できへんし、心配でひとりにしておかれへん・・・。」なんとか頑張ろうと思いましたが、所詮2日で慣れさせようと思ったのが無理なようでした。やはりこの状態で留守番させるのはどうしてもかわいそうだったので、ある決意をしました。
(フレンチブルドッグ文太部長のロハスな毎日 2006年3月19日の記事より加筆修正)