ドッグフェイム 文太との生活も、始めから順風満帆だったわけではありません。
犬一年生と飼い主一年生の、苦労と闘いの波乱万丈な日々の話。
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掟破りのしつけ方法
文太の1ヶ月の里子生活が終わり、私も無事会社を退職した2004年10月。いよいよ文太の本格的な仔犬育て地獄が始まりました。 もちろんかわいくてしょうがないということには変わりなかったし、楽しいことも数え切れないほどあったし、癒されたこともたくさんあったのですが、しつけの面においては本当に困ってしまって育犬ノイローゼになるかと思ったこともありました。

初めのうち私は文太を立派な犬に育てることが自分の使命だと思っているロッテンマイヤーでした。以前にも書いたように、飼い主の責任としてきちんとしたしつけをしようと思い、しつけの本を何冊も買い込んで本の通りにやろうと必死でした。

でも、犬は電化製品とは違うんですよね。カメラや携帯電話はマニュアル通りに操作すればちゃんと使えるようになります。でも、動物はそんなわけにはいかないのです。(人間の子供も同じだと思いますが。)ロッテンマイヤーさんから見れば『悪いこと』も天真爛漫なハイジにとっては何らかの意味のある行動なのです。それをわかってあげないことには、うまくいかないのだと思います。

結論から言うと、しつけのマニュアルは絶対ではないと思います。といっても、もちろん本に書いてあることや訓練士さんの意見を否定するつもりはありませんし、私のやり方が正しいと言うつもりもありません。でも、家庭犬のしつけの一番の目的、それは『人と犬が楽しくしあわせに暮らせるようになること』ですよね。ですから、犬の安全が守られること、家の内外で他人に迷惑をかけることがないこと、という大前提さえ守られるなら家庭環境とその子にあった方法があればマニュアル通りにする必要はないと今は考えています。

かく言う私も、どうしてもうまくいかないということが多くて、思いきって脱ロッテンマイヤー、脱マニュアル教信者でしつけ上のタブーと言われることをやってみると意外とうまくいったということがたくさんありました。ですので、今後しつけの話を書く上で一般的にはよくないとされることも出てくるかと思いますが、文太にはそれが一番よい方法だったとご理解くだされば幸いです。

さて、本題ですが、まず一番の課題は留守番ができるようになることでした。ちょうど生後5ヶ月に入ったところでどういう状態だったかというと、見える範囲に誰かがいると落ち着いていますが、ひとりにされるとパニックになって鳴いてしまうという感じでした。

文太のハウス事情ですが、初めはサークル内にトイレとベッドを作っていましたが、文太が鳴く原因がサークルが広すぎて不安なのかと思ったことと、トイレとベッドの区別がいまいちできていなかったのか寝床にしていたタオルの上でおしっこをしてしまうということもあったので、サークルとクレートをくっつけてサークル部分を全部トイレとし、クレートを寝るところとしていました。ハウスはリビングに置いていました。

実家にいたときと同じように、基本的にはハウスに入れて時々遊ぶために出してあげるという方法でいくつもりでしたが、これが一番初めにつまづいたことでした。一応文太が寝たのを見届けて、別の部屋に行くとすぐに気付いて起きてきて鳴き出します。ハウス全体に布をかぶせて外が見えないようにしていても、気付いてしまうのです。

いわゆる天罰方式というのもやってみました。鳴くとバン!とハウスをたたくというものです。天罰方式の一番のポイントは、「飼い主がやったとわからないように大きな音を出す」ことですが、私のやり方がまずかったのか私が叩いているとバレバレでした・・・。

そもそも、布をかぶせていても私がそばにいると気配を感じるのか全く鳴きません。そばを離れたとたん鳴き始めるのです。どれだけそーっと離れても、です。ですから、鳴いているときにそーっと近づいても「あ、おかあはん戻ってきてくれた♪」とわかるのか鳴き止むのです。で、大丈夫かと思ってまたそーっと離れると鳴き出す・・・慌てて戻ってきてハウスを叩くと、そりゃもう、私が叩いているとバレバレなわけです。

ハウスにいれてもなかなか落ち着かない文太を見ていて疑問がわきました。本には「犬はもともと穴蔵に生息していたので、暗くて狭いところは落ち着く」と書いていますが、その習性を犬が覚えているならトレーニングの必要なんかないのではないか、ということです。確かに以前飼っていた犬は犬小屋を用意するとしつけなんかしなくても自分から入っていました。そこが落ち着くところだったからでしょう。そもそも、犬の祖先は狼と言われても、愛玩犬として改良されたフレンチブルドッグに野生の狼と全く同じ習性が今でも備わっているとは思えません。人間がかわいがるために改良した犬種に狼の習性を押し付ける方が無理があるように思えたのです。

そこで、普段起きているときは部屋の中に自由にいさせて、寝るときだけハウスにいれることにしました。もちろん、部屋の中の危険なもの、遊んで噛んだり飲み込んだりしてはいけないものなどは全て遠ざけた上ですが。すると随分落ち着いてきたのです。遊び疲れてハウスに入るとゆっくり寝るようになってきました。

そうして落ち着いて寝てくれるようになってから、初めて昼間文太を置いて買い物に行った日のことは今でもよく覚えています。文太がハウスで寝てから30分ほどは部屋にいて、いびきが聞こえるようになってからそーっと家を出ました。家を出てからもしばらくは心配で鳴いてないかどうかを確認するために家の周りを不審者のようにうろうろしていました。

で、大丈夫そうだと思い、ダッシュで近所のスーパーまで行き、必要最低限のものだけを買ってまたダッシュで帰ってきました。ほんの30分ほどの外出でしたが、内心ドキドキでした。帰ってみると家の中はしーんとしています。ほっとしたのもつかの間、今度は「い、生きてる?!」と心配になり、買ったものもほったらかしにして文太の様子を見てみました。嬉しそうに耳を倒しています。あ〜、良かった!

そんな風に始めのうちは出ていっても最短時間で帰宅し出来るだけ寝ている間に済ませ、また「出て行ってもすぐに帰ってくる」ということを教えてあげました。私が出て行くと鳴いてる日もありましたが、外で様子を窺っているとしばらくするとあきらめるのか鳴き止んでいたので、なんとなく大丈夫そうかな〜と思いかけたところに事件が起きたのです・・・
(フレンチブルドッグ文太部長のロハスな毎日 2006年4月2日の記事より加筆修正)